水害の記録~倉敷市真備町の西日本豪雨災害~

平成30年7月豪雨(通称西日本豪雨)で大きな被害を受けた岡山県倉敷市真備町の住人による災害備忘録

自分の家を見に行く

午後になって雨が小降りになった。


自分の家はどうなったのだろう・・・。
テレビでは真備町の中心的市街地を中心に報道されていたが、自宅のあたりの状況はまだわからない。

 

どこか高台からでも自分の家が見える場所まで車で行ってみることにした。
姉の家から12~3km、時間にして20分ほどだ。

 

メインの道路を通ると小田川沿いをずっと走ることになるのでおそらく無理だろうから、山道を抜けて行ってみた。

土砂崩れはそこら中で起こっていて、道路の片側が潰れたりしていたけど、何とか自宅が見えそうな高台にたどり着いた。


道路脇には車がたくさん停められていて人がいっぱいだった。


うちは一体どうなってるんだろうか・・・。
多少高い位置にあるので、案外大丈夫だったりしないだろうか・・・。

という期待は打ち砕かれ、高台から見えたのは、平屋の車庫の屋根だけが水面から出た状態の自宅近辺だった。
近所の家があるので、自宅はそこからは見えなかったが車庫の屋根だけがかろうじて見えた。


あの高さ・・・・ダメだ・・・終わった・・・。

地面から3mくらいだろうか・・・。
完全に1階は水の中だということを確信した。

近所の人が2階のベランダにいるのが見える。
水はそのベランダのすぐ下あたりまで来ていてたが、2階は無事なのかどうかわからない。
2階も浸水しているのだろうか・・・。

遠いので声もかけられない。
何もできない。

とにかくわずかな希望は消えた。
家は水没した。