田園地帯が広大な海に
とうとう水が来た。
自宅から南(小田川方向)に200mほどの場所に住む弟の同級生が、「家が浸水した」と弟の家に逃げてきたという。
実はこの同級生の家こそが、うちの近所での小田川洪水の境界線と言われる場所で、この家までは浸水するがここから北は浸かることはない、と伝説のように語り継がれていたのだった。
うちから50mほど南に、東西に道路が伸びており、その南側には田園が広がっている。
その田んぼは道路から2mほど低い位置にあるのだが、大雨の中、行ってみるとそこはすでに広大な海となっていた。
水位は道路の高さまであと1mくらい。
その時点で田んぼは1mほど冠水していたことになる。
その道路の高さから、うちの家はさらに2m近く高い場所に建っており、そこから床上まではさらに7~80センチあるわけで、つまり、今の水位から3m以上上昇しないと、床上浸水にはならないわけだからさすがにそこまではないだろう。
しかし、油断はできない。
水がこの道路を超えたら危ないから逃げよう、と一応の目安にしていた。