水害の記録~倉敷市真備町の西日本豪雨災害~

平成30年7月豪雨(通称西日本豪雨)で大きな被害を受けた岡山県倉敷市真備町の住人による災害備忘録

自宅までは水は来ないと言われる理由

近所の人もみんな出てきて、水を見ている。
田園地帯の道路脇に建っている家の人は、車のエンジンを掛けて、いつでも逃げられる状態にして様子を見ていた。

ライトで水を照らしているので、水位がどのあたりまで来ているかよくわかった。



弟の同級生の家の方まで歩いて行ってみたが、初めて彼の家が浸水の分岐点だと言われている理由が分かった。

その家はすでに床下まで浸水していたが、そこから北に水が来ようとしても、西側にある前出の田園地帯に水が流れ落ちる。

北側は高く、西側は低い。
水は高いところから低いところへ流れる。

だから水は北には来ず西に流れるのだ。
田園地帯に流れ込んだ水はそこから更に西に流れていくので、それ以上は北上して来ないのだった。


一旦、家に戻っては、10分おきくらいに田園地帯の水位を見に行った。
最初に見たときは道路まであと1mだった水が、
小1時間ほどであと2~30センチくらいにまで上がってきた。

この頃は雨は土砂降り。
夜なので、暗くてあたりは見にくいし、雨の音で音は聞こえにくいし。
でも、どこかで消防車かなにかのサイレンはひっきりなしに鳴っていて
時々放送も聞こえる。
何を言ってるかは聞き取れないが・・・。