自宅までは水は来ないと言われる理由
近所の人もみんな出てきて、水を見ている。
田園地帯の道路脇に建っている家の人は、車のエンジンを掛けて、いつでも逃げられる状態にして様子を見ていた。
ライトで水を照らしているので、水位がどのあたりまで来ているかよくわかった。
弟の同級生の家の方まで歩いて行ってみたが、初めて彼の家が浸水の分岐点だと言われている理由が分かった。
その家はすでに床下まで浸水していたが、そこから北に水が来ようとしても、西側にある前出の田園地帯に水が流れ落ちる。
北側は高く、西側は低い。
水は高いところから低いところへ流れる。
だから水は北には来ず西に流れるのだ。
田園地帯に流れ込んだ水はそこから更に西に流れていくので、それ以上は北上して来ないのだった。
一旦、家に戻っては、10分おきくらいに田園地帯の水位を見に行った。
最初に見たときは道路まであと1mだった水が、
小1時間ほどであと2~30センチくらいにまで上がってきた。
この頃は雨は土砂降り。
夜なので、暗くてあたりは見にくいし、雨の音で音は聞こえにくいし。
でも、どこかで消防車かなにかのサイレンはひっきりなしに鳴っていて
時々放送も聞こえる。
何を言ってるかは聞き取れないが・・・。