こういう状況
警察は2時間後くらいに2人で来た。
この状況だから理解できなくはないが、最初から事件にするつもりがないのがものすごく伝わってくる。
要約すると
「何が盗られたかわからないでしょ?明細出せる?盗られたのか流れたのか判断できる?できないよね?」
てことだった。
「まあ一応こんな事があったよーっていうことで記録には残しておくんで。
警察も今こういう状況だから忙しくて手が回らない。一軒一軒対応してられないので理解してほしい」
ということだった。
「こういう状況」じゃなかったら「ふざけるな!」なのだが、本当に「こういう状況」なので何とも言えない。
「亡くなった方がたくさんいてその捜索に手一杯」
と言われたら、もう返す言葉がない。
足跡や盗難場所の写真だけ撮って警察は引き上げた。
警察を恨む事はできない。
その分、泥棒と災害を憎むしかなかった。