水害の記録~倉敷市真備町の西日本豪雨災害~

平成30年7月豪雨(通称西日本豪雨)で大きな被害を受けた岡山県倉敷市真備町の住人による災害備忘録

緊急速報メール続々

7月6日の夜になっても雨の勢いはおさまらず、どんどん激しくなっていた。
18時31分に倉敷市から最初の緊急速報メールが入る。

それまでは岡山市から7月5日22時33分、7月6日0時31分、6時54分に
避難勧告や避難準備の情報は入っていたが
倉敷市から入ったのはこれが最初。

内容は

避難情報(吉岡川・倉敷川
こちらは倉敷市です。

梅雨前線による大雨により、児島湖の水位が下がりにくい状況となり
今後、吉岡川・倉敷川の水位が上昇する恐れがあります。
18時30分をもって避難準備。高齢者等避難開始を発令しました。

中略

避難場所は、粒江幼稚園、葺高小、南中、新田中、多津美中、県立天城高校です。
今後の気象情報に十分ご注意願います。

というもの。
家からは数十キロ離れた場所なのでとりあえずまあ影響は無いか・・・。

その後19時26分に児島玉島水島に避難勧告。
これは土砂災害に対する避難勧告で、「山沿いの方は避難を!」というものだった。

そしてその2分後、19時28分。
倉敷・船穂・真備に同じく土砂災害の避難勧告が出た。
対象は「山沿いにお住まいの方」

この雨なので覚悟はしていたが、
自分のいる場所がはっきりと記載された緊急速報メールは、正直見てギョッとした。

ついに来たか・・という感じ。

しばらくして隣に住む弟と甥っ子が3人、家に来た。
「おい、どうする?逃げるんか?」

逃げろと言われて、はいわかったと家を捨てて逃げ出すことはなかなか出来ないものだ。
本当に崩れるとは、正直思っていないからだ。
まあ、大丈夫だろう、と心のどこかで思っている。
しかし、一方どこかで「もしかして・・・」という一抹の不安もある、という状態。

「うーん・・・どうする?」
という感じの、のらりくらり感が続く。


しかし、再度入ってきた緊急速報メールで状況が変わった。